2011年 08月 03日

風物詩

涼しい8月
曇り空に みんみんはあまり似合わない
夕暮れ時のひぐらしの声は 最近はあまり使わなくなった
蚊取り線香の臭いの記憶と結びつく
蚊帳をくぐる手触りが好きだった
わたしは小さい頃から蚊に刺されやすい体質だ
数人でいる時は 一手に 蚊の襲撃を引き受ける
お酒を飲んだからとか B型だからとか言われるが
実際なぜなんでしょう?
しかも蚊が体にとまっているのを発見して退治した時は遅いらしい
蚊は血を吸いやすくするために まず薬をヒトの皮膚に注入するそうで
その成分がかゆみの元だから だって
そして 刺すのはメスだけ
なるほど

# by hatano-mutsumi | 2011-08-03 23:13 | コンサート
2011年 07月 16日

猫の歌

昨年11月に録音した「猫の歌」が今週リリースされました。
高橋悠治ソングと
ケージ、フェルドマン、ヴァイル、アユオ など。

「こんな無茶苦茶にヴァラエティに富んだ曲目、どうやって1枚にまとめるの!?」
録音の際にディレクター、エンジニアのお二人によく言われます。
前作「ゆめのよる」の時も、イギリスものばかり集めた「サイレント・ヌーン」でも
そうでした。
とても1枚のCDにおさまりそうにないように見える、色んな種類の曲。
指摘されると確かにそうなのですが、CDを作ると決めたらいつも
ひとつの磁石に引き寄せられるように曲が集まってくる、という感じ。
私の中ではどの曲もごく自然に共存してます。

CD最初の曲「民衆に訴える」
これはバリトン・サックス奏者の栃尾克樹さんのCDで知り、
ずっと歌いたいと思っていた。
シューベルトが友達にあてた手紙の中で書いた詩。

最後の曲は矢川澄子さんの詩による「だるまさん千字文」。

パープル・ピンクの猫のイラストを見かけたら
どうぞ手にとってくださいね。

# by hatano-mutsumi | 2011-07-16 21:21 | エッセイ
2011年 06月 12日

モンツキ

今週末から渋谷セルリアンタワー能楽堂で
シャルパンティエの「アクテオン」公演に参加しています。
 紋付き袴
を着用し、座って演奏。
もちろんお尻の下にはちびイスを置いての「正座もどき」なのですが
約45分の演奏が終わった後に果たして、立てるのか。

一抹の不安はありますが、しかし
この「アクテオン」は昔から大好きな作品で、お話をいただいた時には
「やりますやります」と二つ返事で即答!
今回はソロと合唱のすべてを4人の歌手で歌います。
その合唱の部分が特に、いいのです。
中でもアルトパートのなんとも美味しいこと。

動きは能楽師が行い、私たち演奏家は音だけを受け持ちます。
早くも明日から舞台稽古。
たのしみ。

公演の詳細はダウランド&カンパニイのHPでどうぞ←

# by hatano-mutsumi | 2011-06-12 23:46 | コンサート
2011年 05月 27日

アーリー・バード

Are you an early bird?

朝は得意な方? という意で、イギリス人にこう聞かれたことがある。
その頃はまったく違いました。
朝10時前にはうちに電話しないで〜と周囲に言っていたくらい。

しかし最近はすっかり体も変わり、9時からでも歌えそう。
変化はこちらの体だけではなく、
この数年というもの、「夜のコンサートに出かけるのが難しい」
そういう方が周囲に増えたのが「朝のコンサート」をやろうと思ったきっかけです。

午前中なら家を空けられる
1時間なら座っているのが辛くない etc

そういう方々も、そうでない方々も
お気軽にどうぞ。
11時と14時の2回公演です。
今回のプログラムは「浜辺の歌」「霧と話した」などの日本の歌、
サウンド・オブ・ミュージックから「わたしのお気に入り」
そして、ファリャの「7つのスペイン民謡」など。

共演はフレッシュなピアニスト、河野紘子さん。
 crystal drop
と、密かに私は呼んでいます。

*コンサートの詳細はダウランド・アンド・カンパニイのHPでどうぞ←

# by hatano-mutsumi | 2011-05-27 21:17 | コンサート
2011年 05月 25日

隆太窯

唐津から戻りました。
隆太窯のまわりは 卯の花、ほたる袋、木いちご、薊。
雨に洗われて鮮やかだった。

ふもとの田んぼを歩き回ってみた。
とんびが ぴーひょろろろ と数羽旋回している。
鳥が鳴いてるようには感じられない。
風に乗ると音が出る、という感じの生き物に見える。
あんなふうに音の波に乗りたいんだなあ。

隆太窯に初めて行ったのは21年前。
あれから時間のたつ速度が驚くほど加速したと思ったが
この1時間は時計がもどったようでした。

# by hatano-mutsumi | 2011-05-25 01:19 | エッセイ