2014年 01月 23日
2011年にシリーズを始めて、はやいものでもう5回目だ。 自分が30代の頃は、妊婦さんや小さい子供をもった人のための マタニティ・コンサートを考えていたなと思い出す。 結局、そのアイディアは行動には移せないまま、時間がどんどん過ぎた。 40代になる頃には、周りに体調をくずす友人が増えてきた。 検査ではまだひっかからない、つまり病名がつくわけではないけれど 日常生活や仕事の上で自分の身体が思うようにならない。 そんな不定愁訴を、複数の友人からくり返し聞くようになった。 彼女たちがよく言っていたのが 「夜にホールまで出かけて、2時間のコンサートを座って聴く、 それにはかなりの気力と体力が要る」 ということ。 その一方で「生の音楽を聴きたい!」と言う。 気力体力が落ちているからこそ、生の音を浴びた時の 心身への影響が以前よりはっきりとわかる、と。 複数の意見や要望をききながら、試行錯誤のなかで始めたのが「朝のコンサート」。 昼間の開演、短めの演奏時間。 できればホールやロビーは外光が感じられるところ。 もちろんそれでも、支度して家を出て、ホールにたどり着き、 1時間の演奏を聞いてまた家に帰る、これには相応のエネルギーが必要だ。 「朝のコンサート」のコンセプトに色んな意見をくれた友人は一年前に逝った。 共におばあさんになってよろよろしながら一緒に演奏していたかったと今も悔しい。 私自身もこの2年半ほどしょっちゅう不調に見舞われ、寝込むことが頻発した。 いくつもの幸福な偶然が重なって演奏者と観客はその日会うのだ、と思う。 チラシにあるキャッチのフレーズは、今回のコンサートのために 第3者が考えてくれたものです。 当たり前ですが、自分で「あたたかい声」などとは言えん。書けん。 確かに、若い時に比べて声の温度は上がったかもしれません。 身体は冷えやすくなってますが。 早春の朝、どうぞおでかけください!
by hatano-mutsumi
| 2014-01-23 18:30
| コンサート
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